痛風になったM輪さん(先輩だから『さん』とつけてますが男です)と京都駅のホームを歩き、電車から新幹線へと乗り換える。
ここで新神戸からM井君が合流。「久しぶり」という月並みな挨拶をする。
行きについては全員が指定席でした。
京都駅までの特急についても指定席だったので、同ように席取りしてあるのかと思いきや、今度は打って変わって、僕の隣は例のM輪さんでした。まあ、変更になるのはM井君が合流するからあたりまえなんだけど…
僕はもう完全に限界が来てて、眠くて眠くて仕方がありませんでした。
しかし…そうは問屋が卸さないのが世の中というモノ…
M輪さんは、自分が一人にされるのが嫌らしく、ガンガン話しかけてくるのです…
『いや…もうそんなショーもない話題ちょっと勘弁してほしいんですけど…』と思いつつも、彼はかなり傷つきやすい性格の人なので雑には扱えず、相槌をうったり、適当に乗ったりしてずっと聞いていました。
名古屋が過ぎて、間もなく横浜というあたりで、僕の記憶が無くなっていました。
気が付いたら東京駅の直前で、周りの空気がそわそわし始めている時でした。
M輪さんは自分の知り合いが全員寝てて一人で起きててずっと資料を読んでたと、ぶつぶつ僕に言ってきましたが…
「ほら、東京駅つくで、はよ準備せんと…」と促してかき消しました。
新幹線を下りて改札を通り、いざ決められた出口へ…
東京は晴れで、気温も30度近く、かなり暑い…
会社の研修なので、服装がある程度決められていて、『ラフになりすぎないカジュアルで』との事でした。具体的には『襟のついている服装。ポロシャツがベター』との事でしたが、襟がついていたらそれなりにラフではないと思い、ロンTに半袖Tシャツを重ねて、その上からジャケットを羽織りました。白の半袖にしたから黒のジャケットを着ると締まって見えます。カーキ色のパンツ…実は裾を折り返すと赤のチェック地になっているんだけど、何となくうまくそのチェックを使いこなせないので、今回は折り返さない事にしました。
ラフすぎないけど、ポロシャツのオッサン臭いのは避けたかったし、できれば少しオシャレな感じにしたかったので…
せっかく(?)東京に行くんだから、少しはオシャレをしたかったので…って何か女子か?っていう発言ですが…
遠出をするんだから、やっぱり少しはカッコつけたいと思うのがふつうなのでは?
まあそれはさておき
「全員揃いましたね?」という人事部次長。全員揃っているという前提で
「この先を5分程度歩いていくとハトバス乗り場があるので、そこに13時30分頃に集合してください。」
との事。東京について5分で一時解散という事になりました…って
「M輪さんがいない!!」と気が付いた僕はついつい声を出していました。
「ほんまや、M輪がおらん…」
「おーいM輪!」
「やっぱりおらんな…」
「M輪?ああ、あの痛風のやつがおらんのか…」
さまざまな声が飛び交う中…人事部次長が
「ちょっと探してきますんで、とりあえず解散してください。」
との事でした。M輪さんだけでなく、この時M井くんも一緒に迷子になっていたのですが、M井君には誰も気が付いていませんでした…
かくして波乱の幕開けとなった東京出張どうなる事やら…
いろいろ昼ごはんを食べるところはありましたが、あまり遠くに行くと土地勘が無いので、帰ってこれなくなったら嫌だったので、とりあえず、東京駅地下でご飯を食べることに…
そしてハトバス乗り場へ集合…してからも日差しの暑い中20分以上「待ち」でした。
やはり波乱の…と思いましたが、その後は順調に走り始めました。
バスの中ではこれから行くお店の概要であるとか、コンサルの人の話を聞きました。
事前に配られた資料に書いてあった事が多かったので、復習という形になったと思います。
この日は5件、スーパーを回りました…
正直これには疲れました…研修だから仕方がないんだけど、スーパーばかり回ると、東京って気がしなかったりします。
中には「六本木ヒルズ店」とか「中目黒本店」とか店名がついてるのとかあったけど、バスの移動だし、移動中に話を聞くからじっくり景色を見てる訳でもないし、何か実感なくて…
結局ビジネスホテルに到着したのは20時過ぎでした。
前日は早朝から深夜まで働いてそのまま寝ずに東京へ、そしてスーパー巡り…
僕はもう眠くて眠くて…それでもN浦君やO田さんやO江君は秋葉原へ行くと言います。
「せっかく東京来たから、秋葉原行ってメイドカフェ楽しんでくるわ…F君もおいでや」
と…
できればすぐに眠りたいぐらいだったので…友達づきあいはしたいところですが…
「悪いけど、めっさ眠いから今回は遠慮しとくわ、近場でご飯食べて寝ることにするわ」
と断りました。メイドカフェとか全く興味が無いし、とにかく眠い…東京来たってのは分かるんだけど、明日も早いし…
という訳で、秋葉原には行かず、近くの中華料理屋で晩御飯をすることにしました。
M輪さんとM井君も、秋葉原に興味が無く、一緒にご飯を食べることになりました、そしたらY田さんとH爪さんも一緒に行くことに…二人は女性なので、夜どこかに行くのが不安なそうな。
分からんでもないので一緒に行くことにしました。
一旦自分の部屋に戻って、支度をしてから…同じ階のM井君と、上の階のM輪さんを迎えに行きました…
M輪さんが出てくるまで、M井君とその階にあるという自販機と製氷機を探していたのですが、洗濯機と自販機はありましたが、製氷機が無いみたいでした…
二人でおかしいな…と探していたら、洗濯物を持ったM輪さんが、
「そこに洗濯機があるっすか?」と出てきましたが…
オートロックだという事を忘れてたみたいで…
「ああ!」と気が付いた時には残り3㎝ぐらいしか開いておらず…M輪さんは締め出しを喰らってしまいました…
僕たちはその状態を見て大爆笑…(こうやって書いてても思い出して吹き出してしまいます。)
でも仕方がないので三人でフロントに行って開けてもらう事に…
Y田さんの妹が東京在住という事で合流…しめて6人で中華料理を食べに…
できるだけ動かない近場でという前提だったので、ちょっと大阪でも食べれる感じの店でした…『意味ねー…』とか思いながらも、遠出する気力も残ってないのでそこで食べることにしました。
眠くなかったらもっと楽しくできたんですが、Y田さん姉妹、H爪さん、申し訳ないです。
そしてご飯を食べてからは、直でホテルへ。
Y田姉妹は二人でどこかに行くらしい。M輪さんは東京のパチンコに行くらしい…
『よくそんな気力があるな…』と思いながら僕とM井君は部屋に戻りました。M井君は部屋のみが趣味らしいのでチューハイを買って部屋で飲むとの事。
僕は風呂に入って眠りにつきました…一日長かった…