もう40年から使っている棚が風呂の横にありまして…まあ、風呂の横にあるから、以前水がどんどこどんどこ漏れてた時もずっとそこにあったので、
もうそれはそれは…底面から側面からもう腐ってボロボロになっていたのです。
ばあちゃんに、この前の休みの日に
「この台、もうボロイから新しいの買ってくるで。」と言ったら、
「そんなもんにお金使いよったらもったいないからアカン。まだ使えるのに、ほなら今つことるやつはどうするんや。」
「これはもうボロボロやないか。こんなん…まだ使えるようなら他の所に持って行って使うし。」『アカンかったら分解して捨てる』と言おうと思ったが止めました。
「そんなんせんかてええ、お金使てまでせんかて今のままで十分や。」
ともう一度言いましたが、僕の中ではそれは聞かなかったことにしました。
なぜなら、家の修繕は良くて、腐った棚の取り換えがダメというのはおかしな話だからです。
家の修繕も、部品には結構お金がかかります。趣味というには丁度いいのかもしれませんが、コレクトではないので『眺めて一杯』いけるようなものでもないし、オトンに作業を見られたら、文句の註文のみが寄せられるので、家の修繕なのに僕の実よりは少ない感じなのです。
修繕にもかなりのお金がかかるのです。ばあちゃんは工務店を呼ばずに修理したら安いと思っているかもしれないですが…
そりゃ安いと思いますよ。工務店だと労働力と工賃と部品料を取られますからね。
五倍ぐらいの料金になると思います。つまりは工務店の1/5ぐらいの料金で済むのですが…
だとしても。僕は疲れるし、部品だって調達に行くのは雑貨屋です。その辺に落ちてるもので済ましているわけではありませんからね。
と、いう訳でばあちゃんの小言は聞かなかったことにして、いつもの雑貨屋さんに行って棚を買ってきました。
ずばり4480円です。いつもの部品調達料より安い…
『なんやねん、やっぱりこっちの方が安くつくやないか。』と思いながらも、納屋のがさついているのを整理したいので、更にもう一個買う事にしました。
結局一万弱かかりましたが…
今回必要なのは一個だけですので、4480円のみという事になりますね。
家に帰ってから早速組み立てを始めました。
組み立て始めて早々に、難なく組み終わりました。こんなのは本当に朝飯前です。
厄介そうなので、その棚を移動させたり移し替えたりするのは後回しにして、弟の部屋への引き戸が、完全にぶち壊れている状態なので、先にそれを修理というか…新しく作るのを優先させました。
これも部品は以前に買っていました。板もレールもゴマも、もちろん釘も。
もうこれでレールを付け替える(今回は作るところからですが)のは5回目なので慣れたものです。これもそれ程時間はかかりませんでした。
が、よく見ると、いやよく見なくても壁が崩れてきてて、もうなんか見るからにボロイ家って感じになっています。
うちの家は土壁の木造住宅なのですが、土壁には竹の骨組みがされているのですが、もうその骨組みが露出してて、大きな穴と化していました。
『これは…見えない所とはいえ、何とも不細工な事になってしまっているなあ…』という事で、急きょ盆ぐらいに買っていたセメントの袋がまだ残っている事を思い出し、それを使って穴埋めの作業です。
セメントは練るところからしなくてはいけないので、とても力が要りますし、オタオタもしていられないのでたいへんです。
しかも…ちゃんとセメント付ける部分をボロボロの所は取り除き、粉が出ないようにしているにも関わらず…
セメントと壁との間、下の穴になってる部分を埋めているうちに何やら上から粉のようなものがパラパラパラパラ落ちてくるのです…
それが落ちてくるため、セメントがうまく接着せずに大苦戦。
ちゃんとした処理したのに。とイライラしましたが…途中から諦めました。
あがけばあがくほど壁はどんどん崩れていくし、粉は落ちてくるし、セメントは固まっていくし…
なので練ったセメントを使い切ったところで終了する事にしました。
そして、玄関の引き戸がぐらぐらしているのに気が付いていたので、それを補修。
ようやく棚に取り掛かった時には14時を回っていました…
作業を始めたのが10時過ぎでしたので、まあ、こんなものですがあっという間でした。
棚が、やはり思った通り曲者です。
いらんものから必要そうなもの、日常使ってるものまでガッツリあるのです。
とはいえこの棚、じいちゃんが作った、実に思い出深いものなのです。ばあちゃんが反対した理由も実はそこにあるのだろうとは思うのですが、
古きを大切にするのもいいのですが知新も考えて行かなくては、腐ったものを永遠に使い続ける訳にもいきません。
じいちゃんが取っておいたものでも、いなくなってからは使いませんし、前時代のものですので、今は規格が変わってしまっているものとかもあります…
何もかもという訳では無いですが、使えないもの、必要ない物、どちらでもないけどまずいらんものを捨てる事にしました。
最終的に残った分だけ棚に入れる事にしました。
全て古い棚から撤去して棚は外のトイレの横へ…これはやっぱり使えません。てか…水を含んで重くなってて、勉強机ぐらいの重さになっています…見た目の重さよりもまあ軽く20kgは重たいと思います。
僕が持ち上がりませんでしたからね…
ものすごいぶちゃぐちゃで…スーパーとかの袋とか、軍手とか、使わないのに捨てられないという貧乏性…
もう本当に使わんものが増えて増えて困ります。それらをその袋の一枚に入れていって本当に使う分だけ…と言ってもそれよりも明らかに多い分を残しておくようにしました。
すっきりしました。ばあちゃんもきれいになったと言って、喜んでいました。先日の話はなんだったのか…
ああ、今日も頑張った、終わった。と思ったのですが…ばあちゃんがゴミの中身をあさるのです。
『分かってたけど、燃やしてればよかった…』
スーパーの袋でさえゴミではないのですから、今日僕が入れたものは全てゴミではないハズです。
案の定
『F、この袋の中はまだ使うやつやから捨てんといてくれ』との事。
「そんなもん絶対使わんやろが、軍手何かここに35対あるでな、これ以上に使うのか?」
「せやかて穴あくやないか」
「穴あいたかて35対やで?一年に何個穴が空くんや?1個か2個やろがいな、その度に代えたかて17年ももつでな?4個でも8年ぐらいもつわ。」
「せやかて穴が空くし、まだ使えるやつやのにもったいないわ」
「そんな事は分かっとるけど、そんなん言い始めたら何だって捨てられへんやろ?そうやって袋かてぎょーさんあそこに…見てんな、あそこ溢れかえってるやんか、あんなにあるのに、まだその袋持っとくんか?絶っっっ対!使えへん絶対無くならへんのにそれでも置いとくのか?」
「せやかてまだ使えるやんか。」
「…もうしらん、せっかくきれいにしたのに、そうやってゴミ屋敷にでもなんでもしたらええねん。今度から整理してもばあちゃんには絶対ゴミは見せへんで、見せる前に捨ててくることにするわ。僕の休みは月曜木曜が多いからな。火曜と金曜がゴミ回収の日やし」
「まだ使えるやつは捨てたらあかんでな。」
「そらスーパーの袋かてゴミやのに使えるんやから、何だって使えるもんになるわな。切れて使えへんなった電池でも文鎮にして使えるんやろ?この4年間一切使わへんかったもんでも何かに使う時が来るんやろ?その時使たらええやんか。永遠に来えへんやろけどな。僕はもう知らんで。どうぞ、ゴミあさってせっかく整理した納屋のあちこちにもう一回ゴミ寄せて行ったらいいんちゃう?
オカンが掃除せーへんとか言っとるけどな、こうやってばあちゃんがゴミをあちこちに溜めててぐちゃぐちゃにしてるのもあるんやでな。使わんもんは捨てな、それが分からんかったらいつまでたってもこの家はゴミだらけやで。今日やったって、どこから手ぇつけよーか考えたわ。いらん袋とかいっぱいいっぱいあるから、整理するのも気が遠くなるねん。あんなぐちゃぐちゃで、オカンが掃除したがれへんのも分かるわ。」
と言って自分の部屋に戻りました。
ばあちゃんは結局捨てる用の袋を全てチェックして、ほとんど残していました。これ毎回です。
別に僕が棚を変えたから嫌味でそんな事をしているのではないのです。
毎回毎回そうなのです。そして、毎回毎回同じようなやり取りになります。「もったいない」「まだ使えるのに」…
今日は本当に疲れました。くたくたです…
ちなみに作業終了は19時30分ごろでした…