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2016年8月22日 (月)

ジャッジメント

よく聞く言葉ですが、そういう題名の本を読みました。

復讐法というのが創設された世界で。無残に殺された被害者遺族には、同等の行為によって加害者を処刑することができる、但し、手は自分で下さなくてはいけない。という法律です。

もちろんフィクションで、そんな法が施行されることはまずありませんが…

その中にはやはりというか、少年犯罪もあったりします。

少年法というのは更生を目的としてつくられているので、少年犯罪の場合、被害者遺族は苦渋をなめさせられることが多くなってしまうのですが、その世界では従来の法律で裁かれる方法と、復讐法の適用を選べていました。

当然、というべきなのか。被害者遺族は復讐法を選択するわけですが…

目には目を歯には歯をという言葉がありますし、大昔ハンムラビ法典というのが存在した事実はありますが、

復讐はやはり何も残さないのだろうと思います。

もちろん作品を読んだことも考えの中に含まれますが…

少年を擁護する法律

という風に見てしまうから、どうしても被害者遺族は納得できないのかもしれません。

ちなみに、『ジャッジメント』の後に『サブマリン』というのを読みました。

何の因果かサブマリンは家裁調査官の「陣内」と「武藤」のコンビが少年犯罪を犯してしまった少年たちに『家裁調査官』として人として向き合っていくという話で、12年ほど前に『チルドレン』という作品があって、その続編です。ちなみに著者は伊坂幸太郎さんです。

時々いい事も言うけど破天荒で自由な「陣内」に振り回される「武藤」の主観を主にしたお話しです。

当然少年犯罪についての話ですが…

ホントなんの因果なんでしょう…以前書いた事がありますが、自分で無意識的に選んでいるのかもしれませんが…

少年犯罪について、本当に許せない犯人がいる事は確かです。少年法をかさに着てまして裁判などもうわべだけ反省したふりをするずるがしこいのは本当に許せません。そういうのがいるから、許したくない遺族が出てしまうのは仕方がありません。

少年犯罪の場合は氏名なども明かされませんし、そういう「謎」にしなくてはいけない部分が、話題になると情報が欲しくて雑誌なんかで状況証拠だけで煽るだけあおって悪者に仕立て上げられてしまう事だってある。

もちろん、被害者遺族が、加害少年と直接話す機会だって無いので、そういうメディアの情報を探して採用してしまうのは仕方がない事だったり…

たとえ事故だったとしても『事件の疑いが強い』となってしまえば、先入観で

あんな事するやつはろくな人間でないだろう。

と思うのが世間です。

交通事故で死んでしまっても、同じようなものなのかもしれませんが、それでも突然にして愛するものの命を奪われた遺族は悲しみの持って行き所が無いので、誰かを悪者にしたくなります。

僕だってそうなります。

話を戻しますが、ジャッジメントでは少年にも復讐します。

でも、後に残ったのは…

少なくとも失ったものは返ってこない。どんなに不条理でも、どんなに恨んでも死んだ者は生き返らない。

子供なんかは父親にとって人生そのものだったり、未来にむけての生きがいだったりするのです。それが急に無くなったら…

そしてその生きがいは二度と戻らない。

例え、犯人を殺すことができても、生きがいが戻ることはない。何も残らない。まだ恨み続ける方が生きる気力になるぐらいです。それはそれでしんどい事ですが…

復讐しても遺族は救われないんだな…

救われた気になるのは世間だけ。

そういう気持ちにさせられた一冊でした。

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